p. 55-
デンマーク共和国Stevns Klintで得られたK-Pg境界粘土層の主要元素・微量元素濃度の全岩分析を行った。境界粘土層は同じ露頭でもわずかに位置が違うだけで元素組成に不均質があった。元素濃度のクロスプロットにより、測定した親銅元素を担う成分が二つ存在し、その両方に白金族元素であるイリジウムが含まれていることが分かった。一方の成分は鉄と強い相関を持つことから、黄鉄鉱(FeS2)が担体であることが分かった。他方は鉄と関連がなく、別の親銅元素の担体が存在することを示唆している。これらの担体が形成されるメカニズムをもとに、隕石衝突直後の環境変動を議論する。