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大気中に浮遊している微粒子を総称してエアロゾルといい、とくに人為起源物質が環境問題を引き起こしている。なかでもカドミウム(Cd)は揮発性が高く、大気中に放出されやすいと考えられる。しかし、その発生過程や大気中での挙動については理解が進んでいない。そこで本研究ではエアロゾル中のCdについて安定同位体比や化学種の分析から放出過程や大気中での挙動の解明を目的とした。分析の結果、揮発性が高いCdは燃焼の過程でその多くが一度気化し、大気中で水溶性化合物を形成することが分かった。一方で、燃焼過程で気化せずに残留した一部のCdは酸化物スラグに含有され、難溶性化合物に類似した局所構造を持った粒子として飛来すると考えられる。また、揮発性の高いCdの場合、燃焼過程の際に揮発を経験した水溶性化合物のCd同位体は原料物質と大きくは変わらないが、少量残留した難溶性化合物中のCdは、大きな同位体分別を示すことが示唆された。