主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
回次: 67
開催日: 2020/11/12 - 2020/11/26
p. 100-
分子地球化学の重要な役割の1つに、元素の性質や化学反応特性に基づいて、化学種が変化する反応に着目することで新しい同位体ツールを開発することがある。これまで、ルビジウムイオンや他のアルカリ金属イオンは反応性が低いと認識されており、水-岩石相互作用におけるルビジウム(Rb)の同位体分別に関する研究は行われていない。しかし、層状珪酸塩との相互作用を考えると、アルカリ金属の反応性は低いとは言えない。 実際に、セシウム(Cs)は2:1型層状珪酸塩に内圏錯体として吸着されることが分かっている。この特異的な吸着構造はCsのイオン半径に起因すると考えられるため、Csとイオン半径が近いRbも層状珪酸塩上で内圏錯体を形成すると予測された。本研究では、層状珪酸塩に対するRbの吸着構造を明らかにし、その吸着反応に伴って同位体分別が起こるかどうかを検証した。そして、実際に同位体分別が起きると期待される反応に着目することで、Rb安定同位体比を新しい地球化学的ツールとして確立することを目標とした。