日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G7 素過程を対象とした地球化学
走査型透過X線顕微鏡(STXM)による隕石や地球熱水変質物に含まれる有機物や二次鉱物中の炭素や鉄の局所化学種解析
*河合 敬宏菅 大輝武市 泰男井上 皓介福士 圭介片山 郁夫高橋 嘉夫
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キーワード: 地球化学, STXM, 生命の起源, 隕石
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p. 108-

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抄録

地球外物質中の有機物の進化過程の解明は、生命の材料となる有機物の生成と関連し、多くの研究がなされている。蛇紋岩や鉄サポナイトなどの2価の鉄を含む変質鉱物近傍で水素や脂肪族炭素化合物が生成される可能性が指摘されている(Sfoma et al, 2018など)。これらの研究で鉱物と有機物の相互作用を詳細に調べるためには局所化学種分析が必要になると考えられるが、その応用はまだ十分ではない。走査型透過X線顕微鏡(STXM)は、30 nmに達する空間分解能で、炭素、窒素、鉄などの化学種解析が可能な手法であり、これは上記の試料の解析に有用である。そこで我々は、水-鉱物-有機物の相互作用がみられると期待されるMurchison隕石及びTagish Lake隕石中のCやFeの局所化学種をSTXMで解析し、各化学種の濃集に相関がみられることを見出した。関連する物質として、オマーンオフィオライトのボーリングコア試料中のダナイト層中二次鉱物周辺における有機物の探索とCやFeの局所化学種解析も行う予定である。

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