主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
回次: 67
開催日: 2020/11/12 - 2020/11/26
p. 152-
地質熱史の解読にはジルコン粒子のごく表面のU-Pb年代情報が重要となる。レーザーアブレーション試料導入法を組み合わせたICP質量分析法(LA-ICPMS法)によるジルコン表皮の年代分析には、サンプリング深さを低減しつつ信号のSN比を高める必要があり、過渡的信号の計測が不可欠である。過渡的信号においては、長い計測時間(Dwell Time)での測定では同位体信号が平滑化されてしまうため、得られる計数率は実際の値よりも小さくなり、正確な数え落としの補正ができない。そこで本研究では、イオン検出器の時間分解能が与えるU-Pb年代分析への影響を評価した。過渡的信号からの正確な元素・同位体分析は、高速年代分析(年代頻度分析)の実現だけではなく、PM0.1や金属ナノ粒子といった環境・工業試料中の微小粒子の元素・同位体分析に不可欠な技術であるため、今後の重要な装置開発動向の一つになると考えられる。