主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
回次: 67
開催日: 2020/11/12 - 2020/11/26
p. 177-
西南日本の太平洋側の地域には,多数の温泉用掘削井が構築されており,そこからは地下帯水層に由来する嫌気性地下温水が揚水されている.遺伝子解析により,嫌気性地下温水に含まれる微生物群集の構造やメタン生成メカニズムが報告された.一方で,新規性の高い微生物群集が優占するサイトも見られた.地下圏での物質循環を理解するうえで,新規性の高い微生物群集の代謝特性を明らかにすることは重要となる.本研究では,16S rRNA遺伝子(約1,500 bp)を対象としたクローニング解析を行い,生理特性の推定を試みた.その結果,微生物群集は既知の微生物との相同性は84から99%であることが示された.また,代謝や生育温度を推定し,地下圏での微生物の活性の有無が示された.これらの新規性の高い微生物群集が優占しているサイトでは,地下帯水層では地下水の流動が少ないために,独自の菌叢へと進化した可能性が示唆された.