日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G2 環境地球化学・放射化学
水俣市化学工場周辺土壌中の総水銀及び有機水銀分布
*下鶴 優美児玉谷 仁神﨑 亮冨安 卓滋
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キーワード: 環境分析, 水銀, 土壌, 大気拡散
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p. 21-

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抄録

水俣市での水銀調査は、海域の研究は多い一方で、陸域ではあまり行われていない。しかし、水銀は高揮発性で、大気拡散する特徴を持つ。そこで、大気を通じた水銀の拡散状況を見ることを目的とし、水俣市の新日本窒素(株)(現JNC(株))周辺の極力未攪乱であると考えられる林間の柱状土壌試料を採取し、風向き、工場からの方角、距離に応じた総水銀濃度(T-Hg)及び有機水銀濃度(Org-Hg)の三次元変動を調査した。また、各地点の土壌の特性と水銀との関係を見るため、土壌化学成分や粒径も測定した。その結果、柱状試料のT-Hgは表層で高く、深部でほぼ一定の低い値を示す傾向があった。また、T-Hgが高い層と一定層で土壌化学成分の顕著な差異はなく、粒径の小さい粒子ほどT-Hgが高い傾向があった。これは水銀の大気からの沈着を示唆しており、深部の一定値をもとに水銀沈着量を求めると工場に近いほど高い傾向が見られた。また、T-Hg中のOrg-Hgの割合は表層付近で上昇する傾向が見られた。

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