日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G1 大気とその境界面における地球化学
北海道噴火湾の底層におけるヨードエタン発生と珪藻懸濁物培養による検証実験
*孟 繁興伊藤 駿南川 佳太宮下 直也大木 淳之
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p. 3-

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抄録

大気や海洋中には揮発性有機ヨウ素化合物 (VOI) がある。VOIのほとんどは海洋生物により生成されると報告されている。北海道噴火湾においてVOIのうちヨードメタンとヨードエタンの2成分について、春季ブルーム後の4月から6月にかけて底層で濃度が増加すると報告された。本研究では、6年間にわたる海洋観測の結果をまとめるとともに、噴火湾の春季ブルームで採取された珪藻懸濁物を使って、VOIの生成を調べる培養実験を行った。例年、珪藻ブルームが発生する直後に、海底付近でヨードエタン高濃度化するのが顕著であった。珪藻ブルームで生産された有機物が、ブルーム直後に海底面に堆積する様子が確認されている。珪藻懸濁物をバイアル瓶に密封して同水温で培養したところ、その培養ボトル中でヨードエタンが著しく増える結果が得られた。噴火湾の底層でヨードエタン濃度が増加する現象は、珪藻由来の有機物粒子が分解する過程で生じることが明らかとなった。

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