日本地球化学会年会要旨集
2020年度日本地球化学会第67回年会講演要旨集
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G4 初期地球から現在までの生命圏の地球化学
硝酸の三酸素同位体組成による氷河内部における 微生物窒素循環の検出
*服部 祥平竹内 望吉田 尚弘
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p. 55-

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抄録

氷河は一般に寒冷な環境であるため、生物の活動はこれまで大きいとは考えられてこなかった。しかし、氷河表面の暗色化を引き起こすクリオコナイト粒や、ボストーク湖のような氷河下部における微生物活動は知られているものの、氷河内部における微生物活動の痕跡は少ない。しかし、氷河から流出する硝酸濃度が比較的高いことや、アイスコアフィルン中に突発的に見られるメタンなど、氷河内部でも微生物活動と見られる現象は報告されている。本研究では、ウルムチ第1氷河において、新雪(沈着後1年以内)、涵養域コア(沈着後0~10年)、消耗域コア(沈着後約100年)と異なる時間軸を有する氷河試料中の硝酸の三酸素同位体組成を分析した。土壌や湖沼系のような陸上環境に比べて活発ではないものの、寒冷な氷河生態系の内部においても微生物窒素循環が駆動していることが明らかとなった。

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