主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
回次: 68
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/15
p. 142-
第四紀における海水の放射性起源Sr同位体比は、年代決定に適した単調な増加傾向を示すが、その変化幅は0.70907から0.70917までと小さい。そのため、これまでの一般的な分析精度では、この区間においてSr同位体比を利用して精密に堆積年代を決定することは困難であった。本研究では、Sr同位体を用いた第四紀の堆積年代決定の実現を目的として、Sr同位体比の超高精度分析法の開発を行い、同一試料の測定を4回繰り返し行うことで分析精度2.0 ppmを実現した。これは、第四紀における10万年周期の氷期・間氷期サイクルを区別するためには、十分な分析精度といえる。