主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
回次: 68
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/15
p. 147-
146Sm–142Nd放射壊変系列は、初期地球における分化過程を解明する上で鍵となるトレーサーである。近年では142Nd/144Ndの変動は放射性起源以外に、平衡論的な質量依存同位体分別によって生じることが指摘されている。本研究では複数のNd標準試料に対し、ダイナミック法を用いてNd同位体比測定を行うことで、平衡論的な分別の影響を調べた。 複数の試薬のNd同位体比を測定し、JNdi-1標準試料からの偏差を求めたところ、一部の試料は誤差の範囲で一致した。一方で、Alpha Aesar 99.99のNd同位体比は5–30 ppm程度の偏差があり、核体積効果によるパターンとよい一致を見せた。この結果は、試薬の製造過程等で非質量依存同位体分別が起きていることを示唆している。本手法を天然の岩石試料に適用する際は、Bulk Silicate Earthからの偏差が小さい標準試料を用いて規格化することが必要である。