日本地球化学会年会要旨集
2021年度日本地球化学会第68回年会講演要旨集
会議情報

S02 北日本におけるグローカル地球科学総合研究
八幡平―焼山地域に位置する大沼地熱発電所地熱水輸送配管に沈殿するシリカスケールの地球化学的特徴
*福山 繭子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 173-

詳細
抄録

本研究では、秋田県大沼地熱発電所の地熱水および熱水輸送配管中のスケールの化学的特性を検討した。大沼地熱発電所のスケールは主にアモルファスシリカと微量のモンモリナイト、カオリン、黄鉄鉱から構成される。黄鉄鉱は自形であり、その産状から、アモルファスシリカの成長前に結晶化したと考えられる。地熱水は孔径0.2μmメンブレンフィルターで濾過した試料と濾過しない試料の2種類を採取した。濾過しない試料と比較し濾過試料中の鉄濃度は大きく減少するものの、その他の元素濃度に違いはなく、0.2μm以上のサイズの黄鉄鉱が早い段階で結晶化したことを示唆する。シリカスケールの化学的特徴は、生産井から還元井へ地熱水が移動する比較的早い段階で微量元素の多くがシリカスケール中へと沈殿したことが示される。特に重希土類元素は、軽希土類元素と比べ、シリカスケール沈殿初期段階で効率的に地熱水からシリカスケールへと取り除かれることが明らかとなった。

著者関連情報
© 2021 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top