秋田県の河川水について,河川水の元素濃度と同位体比の分布や河川水中の元素の化学形態の変化に基づき,河川水水質の支配要因と元素運搬機構が明らかにされた.元素濃度等の分布からは,秋田県の河川水は,降水をもたらす気団の影響,河川水が地下水として存在しているときの水/岩石反応,温泉水の影響を受けて形成されていることが明らかにされた.元素の化学形態の変化からは,河川水中のFeとAlについてはpHが6以下では溶存態と懸濁物態で存在し,そしてこれらの懸濁物態の多くが沈殿していること,pHが7以上では,Feは懸濁物態と微細コロイド態,Alは懸濁物態として存在していることが明らかにされた.ダム等の停滞水域が多く存在する水系では, T-Al量の減少量が大きい.このことは,ダム等の停滞水域を持つ河川水系では,沈殿しやすい元素は,その停滞水域で沈殿することを示している.