日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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G4 初期地球から現在までの生命圏の地球化学
鉱物に駆動された化学進化: 生体分子を生んだ触媒反応についての研究動向と今後の発展性
*五十嵐 健輔
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p. 1-

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抄録

初期生命を生んだ化学進化過程を解明する上で、有機物の供給源は極めて重要な問題である。有機物の継続的な合成過程を説明するモデルとして、鉱物(および金属イオン)が、二酸化炭素などからの有機物の合成反応を触媒したとする仮説が古くから提唱されている。特に、硫化鉄などがその中心的な役割を果たしたとする、“鉄イオウワールド仮説”は、それを模擬する数多くの実験的知見が蓄積している上に、現生の生物が行う代謝反応との類似性から生物学的にも支持されている。本講演では、鉱物触媒が寄与したとされる化学進化シナリオの概要、そしてそれを部分的に模擬できることを示した種々の研究事例について概説する。更に、近年の研究動向と、未だに解決に至っていない種々の問題点について紹介し、今後の初期生命研究の展望について議論したい。

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