日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
会議情報

G4 初期地球から現在までの生命圏の地球化学
パリノモルフを構成する生体高分子の多様性と化石化
*安藤 卓人松岡 數充石垣 美歌山本 達之
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 17-

詳細
抄録

花粉・胞子や渦鞭毛藻シストはパリノモルフとよばれ,生物分解に抵抗性のある生体高分子で構成されている。これらの高分子はその難分解性から,有機炭素を効率的に水圏から地圏へと輸送するため重要である。本研究では,様々な地点で得られたパリノモルフを対象に赤外およびラマン分光分析を行なうことで,堆積物中の生体高分子の多様性と保存性,化石化プロセスの理解を目指した。Alexandrium catenella/pacificumのシスト壁の高分子は,ラマン分光分析を加えることでβ-1,4とβ-1,6結合を持つ分枝多糖であることがわかった。保存性の高いSpiniferitesなどの無色の渦鞭毛藻シストはアルキル鎖を多く持っていた。これらの特徴は同様に保存されやすいアルジナンやスポロポレニンと類似している。一方,キチン質パリノモルフは,グルテンなどのタンパク質に赤外スペクトルが類似しているが,ラマン分光分析で構造の相違が明らかになると期待される。

著者関連情報
© 2022 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top