主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 203-
鉄マンガンクラストは海洋底に広く分布する鉄マンガン酸化物であり、海洋におけるテルル循環を理解するための重要な試料である。本研究では、北西太平洋に位置する拓洋第5海山と拓洋第3海山の2つの海山において、水深1000〜5500 m付近の水深から採取した鉄マンガンクラスト表面のテルル安定同位体組成を明らかにした。テルル濃度と同位体組成変化の相関関係を見ると、ある水深を境にして相関が逆転していることが明らかになった。濃度と同位体組成の相関関係が水深によって異なるこれらの水深プロファイルは2つの海山で同様であり、濃度・同位体組成の変化が2海山において共通のプロセスで起きていることを示唆している。一方で相関関係が変化する境となる水深は2海山で異なり、拓洋第5海山では約2000 m付近、拓洋第3海山では約3200 m付近に位置しており、酸素極小層が異なる深さに位置していることと対応している可能性がある。