日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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G3 海洋の地球化学
234Th/238U比を用いた日本海における多環芳香族炭化水素類の鉛直分布解析
*小澤 萌音松中 哲也田中 さきRodrigo Mundo井上 睦夫亀山 紘旭森田 貴己三木 志津帆長尾 誠也
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p. 204-

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抄録

多環芳香族炭化水素類(PAHs)は、発癌性などをもった優先取組汚染物質であり、海洋中において分解を受けながら主に粒子吸着と生物ポンプにより鉛直輸送される。東アジアからの影響を受ける日本海において、PAHs鉛直輸送に関する情報が生態リスクを評価する上で重要である。吸着除去のトレーサーとして、U-238の娘核種であり粒子吸着性のTh-234(半減期: 24.1日)が有効である。日本海でのPAHs鉛直分布の特徴を明らかにし、Th-234/U-238比を用いてPAHs鉛直輸送プロセスを解析した。溶存態PAHsの鉛直分布は日本海盆と大和堆では水深100mで極大を示す一方、対馬海盆と東シナ海では表面から水深200mまで低く、水深300mで高くなった。水深300mまでの溶存態PAHsのインベントリは、日本海盆、大和堆、および対馬海盆の順に低くなり、Th-234/U-238比の平均値と正相関関係にあった。対馬海盆では溶存態PAHsの粒子による吸着除去が、日本海盆と大和堆より盛んである可能性が示唆された。

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