日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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S1 地球化学で拓く地球掘削科学
丹沢山地で湧出する高pH温泉水の起源の解明
*中澤 椋雅西尾 嘉朗
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p. 92-

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抄録

マリアナ海溝にて1981年に発見された蛇紋岩海山群は,深海底の調査研究の歴史の中でも最大級の発見の1つである。このマリアナ前弧域の蛇紋岩海山の大きな特徴の1つが,最高値でpH=12.6にも達する高pHの間隙水であった。神奈川県北西部に位置する丹沢山地と,その周辺地域では,水温が平均気温より高く,最高値でpH=11.3にも達する高pHを特徴とする地下水が古くから温泉として利用されてきた。高pHの温泉水は蛇紋岩との反応でも説明することができるが,丹沢山地とその周辺地域には蛇紋岩は露出していないため,本地域で湧出する温泉水の高pHの成因としては検討されていなかった。しかし,地震波トモグラフィー探査といった地球物理探査の調査結果から関東地下に蛇紋岩が存在する可能性が指摘されている(神谷 2012)。そこで,本研究では蛇紋岩との反応の際に特徴的にふるまうリチウムの元素指標を用いて,丹沢山地とその周辺地域の高pHの温泉水の起源の解明を試みた。

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