日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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S1 地球化学で拓く地球掘削科学
オントンジャワ海台の火山砕屑物と変質による海洋環境への影響
*佐野 貴司中西 正男
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p. 97-

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抄録

オントンジャワ海台は太平洋の赤道直下に存在する世界で最も大きな火山体であり、大きく分けて高海台と東突出部の2地域からなる。東突出部の地震波速度構造を調べたところ、基盤最上面のP波速度が2.5 km/sよりも低いことが判明した。これは東突出部の基盤は主に火山砕屑物であることを示唆している。火山砕屑物の熱水変質により海洋へ放出されたFeとSr量を見積もったところ、Feは現在の海水中の総質量を越えたのに対し、Srに関しては、現在の海水中の総質量に比べると微量(100万分の1レベル)であった。

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