日本地球化学会年会要旨集
2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
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G3 海洋の地球化学
日本周辺の海底熱水中の228Ra/226Ra同位体比の測定の試み
*角本 美優豊田 新石橋 純一郎Fenghsin Hsu
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p. 66-

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抄録

海底の熱水活動の年代を求めるために、重晶石を用いたESR年代測定を行ってきた。これは、重晶石に含まれるRaによる放射線によって、SO3-ラジカルが生成することを原理とする。寿命の短い228Raは年代の古い試料では測定できないが、この核種による線量の寄与を無視してはいけないため、重晶石の初期の228Ra/226Ra同位体比が、正しい年代を求めるために重要である。今回、Mnファイバーを用いて、熱水中のRa同位体比を測定することを試みた。Raを吸着させたMnファイバーを純Ge半導体検出器を用いてガンマ線分光によって測定した。中国地方温泉水については5-15の値が得られたのに対し、沖縄トラフの海底熱水域では35という高い値が得られた。

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