日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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G9 地球化学の最先端計測法の開発と挑戦
感度増強型LA-ICP-MSによる炭酸塩試料のU-Th放射非平衡年代測定
*仁木 創太宮嶋 佑典平田 岳史
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p. 215-

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抄録

炭酸塩は生体鉱物、鍾乳石、断層の鉱物脈などといった形態で産し、その年代情報は古環境や構造運動履歴の復元など地球史の解読に重要な知見を提供する。炭酸塩試料の正確な年代測定には、内部組織を区別した局所同位体比測定が必要である。また固体試料の溶液化を経ない直接的な測定により、分析スループットの向上を図ることもできる。これらの特徴を満たすことができる分析法として、レーザーアブレーションICP質量分析法 (LA-ICP-MS) がある。 本研究では、若い炭酸塩試料に対するLA-ICP-MSを用いたウラン-トリウム放射非平衡年代測定の実施に向けて、大容量のルーツポンプを用いてICP-MSのインターフェイス部における真空度を改善し、さらなる高感度化を図ったLA-ICP-MSを用いて炭酸塩試料に含まれる230Thの検出を試みた。

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