日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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S2 地球掘削かがく
背弧海盆マントルの化学的特徴:IODP Exp.402で採取した地中海ティレニア海盆カンラン岩の例
*秋澤 紀克Cunningham EmilySanfilippo AlessioMorishita TomoakiPandey AshutoshPoulaki Eirini M.Bickert ManonPaola VannucchiLei ChaoGontharet Swanne B.L.Zitellini NevioMalinverno AlbertoEstes Emily R.Abe NoriakiStefano Agata DiFilina Irina Y.Fu QiKearns Lorna E.Koorapati Ravi KiranMagri LucaMenapace WalterPavlovics Victoria L.Pezard Philippe A.Rodriguez―Pilco Milena A.Shuck BrandonZhao Xiangyu
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p. 255-

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抄録

背弧海盆の成長・進化は、沈み込みシステム全体の理解において重要なファクターとなる。特に、マグマのソースとなるマントルの実態解明は、背弧におけるマグマ生成のメカニズムやその非定常性を明らかにする上で重要である。しかし、背弧由来のマントル物質を採取できる場所は限られており、これまでその理解が遅れていた。近年地中海の背弧海盆であるティレニア海盆では深海掘削が実施され、マントル物質であるカンラン岩の採取に成功した。カンラン岩は変質を被っているが、薄片観察したところ初生的な鉱物であるカンラン石や輝石、スピネル、斜長石を観察することができた。岩石記載結果と化学組成結果から、ティレニア海盆のマントルは、溶融や交代作用による化学不均質性が生じていることが明らかとなった。本発表では、より詳しくその化学不均質性を生じるメカニズムを論じる。

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