主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 65-
生命は、単純な有機物がより複雑な有機物へと反応して生命に至る“化学進化”によって誕生したと考えられている。化学進化が起こる場として、「熱水噴出孔」、「暖かい小さな池」などが多くの研究者によって提案・検討されてきた。それらに加えて、「沈み込み帯」もまた初期地球での化学進化の場として提案されている。本研究では、沈み込み帯での化学進化の可能性を調べるため、高圧環境でのL-アラニンの熱分解実験を行った。実験圧力は、沈み込み帯の深さ15 kmの圧力とみなせる0.5 GPaとした。アラニンとアルミナの1:10(重量比)の混合物を金カプセルに詰め、ピストンシリンダで180、190、200、210℃の温度で異なる時間圧縮した。温度と圧力を常温常圧に戻し、試料を回収し、試料中のアミノ酸類をガスクロマトグラフィーで分析した。本発表では、圧力の効果に注目して反応速度論的的に得られたデータを考察し、沈み込み帯においてアラニンの滞在可能時間と生成可能な重合生成物の特徴を紹介する。