地質学雑誌
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日本地質学会第117年学術大会 2010年 富山 見学旅行案内書
糸魚川ジオパークの地質巡り
竹内 誠竹之内 耕中澤 努
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2010 年 116 巻 Supplement 号 p. S123-S142

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抄録

新潟県糸魚川市及びその周辺には日本有数のヒスイ産地があり,また代表的な構造線である糸魚川-静岡構造線が分布する.糸魚川市はこれらの多種多様な地質をもとに一般市民への普及活動とジオパークの整備を行ってきた.2009年8月には北海道洞爺湖有珠山,九州島原半島と並んで日本で初めて世界ジオパークに認定された.一方,2010年春には独立行政法人産業技術研究所より5万分の1地質図幅「小滝」(長森ほか,2010)が発行され,糸魚川ジオパーク内の地質に関する多くの新知見が明らかになってきた.本コースではその中から,糸魚川-静岡構造線の西側に分布する基盤岩類である,青海ヒスイ産地,約300 Ma 蓮華変成岩,秋吉帯に属する石炭系~ペルム系青海石灰岩,舞鶴帯に属するペルム系虫川層と琴沢火成岩類及び倉谷変成岩類,舞鶴帯と秋吉帯の境界断層,そして糸魚川-静岡構造線露頭,さらに東側のリフティングに伴う火成活動で形成された中新世枕状溶岩を観察する.

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© 2010 日本地質学会
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