地質学雑誌
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論説
福井県小浜市西部の珪長質凝灰質泥岩から産出したジュラ紀古世放散虫化石
菅森 義晃亀高 正男
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2011 年 117 巻 11 号 p. 617-624

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抄録
福井県小浜市西部の堆積岩複合体を構成する珪長質凝灰質泥岩からジュラ紀古世の放散虫化石が産出した.この放散虫化石群集はCanoptum spp.が優勢で,Natoba spp., Pantanellium browni Pessagno and Blomeなどを含む.この群集の特徴はCanoptum群集のものと一致し,ジュラ紀古世Hettangian後期からSinemurian前期の年代を示す.化石が産出した露頭を含む堆積岩複合体は超丹波帯および丹波帯のどちらに帰属するかについて確定していなかったが,岩相および年代から丹波帯のジュラ紀古世堆積岩複合体(周山コンプレックス)に帰属していることが示された.
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© 2011 日本地質学会
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