地質学雑誌
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巡検案内書:第124年学術大会(2017・愛媛大会)
黒瀬川構造帯の模式地と四国西部の秩父帯を巡る:
四国西予ジオパーク
村田 明広高橋 司
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2017 年 123 巻 8 号 p. 585-597

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抄録

愛媛県西予市城川町や野村町は,黒瀬川構造帯(市川ほか,1956)の模式地としてよく知られており,黒瀬川古期岩類である先シルル系の三滝火成岩類・寺野変成岩類・シルル系(~デボン系)の岡成(おかなろ)層群が分布している.日本最古級の地質が観察されるこの地域一帯は,大野ヶ原周辺の四国カルストの石灰岩体や,宇和海沿いの三瓶町須崎海岸のシルル系や仏像構造線なども含めて,2013年に四国西予ジオパークとして日本ジオパークに認定された.

本巡検では,黒瀬川構造帯の模式地の一つである三滝渓谷の三滝火成岩類や,寺野集落周辺の寺野変成岩類,シルル系の岡成層群など,四国西予ジオパークのジオサイトを中心に訪れる.また,黒瀬川構造帯周辺の新期伊野変成コンプレックス(脇田ほか,2007)に対比されると考えられる緑色片岩や,三宝山帯の鳥巣層群の石灰岩などを観察する.

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© 2017 日本地質学会
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