地質学雑誌
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中期更新統蒜山原層(岡山県)の湖成縞状珪藻土層に見られる周期変動
石原 与四郎宮田 雄一郎
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1999 年 105 巻 7 号 p. 461-472

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抄録
岡山県北部の中期更新統(~0.5 Ma)蒜山原層下部は湖成縞状珪藻土を主体とし, 陸源砕屑物や化学的沈殿物をほとんど含まない.珪藻土は層厚約2 mmの白/黒ラミナからなり, それぞれ卓越する浮遊性珪藻種から1組で1年を示す年縞と考えられている.この年縞の層厚を顕微鏡下および画像解析を用いて計測し, 層厚の時系列変化と周期性を検討した.その結果, 厚さ16 mの区間で約8000年分の連続記録が得られ, 毎年の珪藻生産量を表す縞の層厚には太陽活動や気候変動に関連すると考えられる11年や22年, 35年および100年などの周期成分の含まれていることが示された.
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