日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
症例報告
巨大肝嚢胞ならびに多臓器への浸潤を来した高齢者慢性骨髄単球性白血病の1剖検例
赤井 知高, 黄川田 雅之, 木村 明裕, 菊川 昌幸, 木内 章裕, 羽生 春夫, 松林 純, 岩本 俊彦
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2007 年 44 巻 4 号 p. 507-512

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抄録
症例は78歳男性.2005年8月上旬より発熱,咳嗽が出現し,肺炎と診断された.その時,白血球増多,貧血,血小板減少を認め,血液疾患の疑いで,8月24日に転院してきた.骨髄所見より慢性骨髄単球性白血病(CMML)と診断され,9月7日からhydroxycarbamideによる治療を開始し,また入院時から認められたDICに対してヘパリン,メシル酸ガベキセートを投与した.9月12日に突然の右季肋部痛が出現し,腹部CTにて巨大肝嚢胞内への出血を確認したため,ヘパリンを中止して経過を観察した.その後9月24日に再度腹痛が増悪し,CTにて腹腔内ならびに胸腔内への出血を認め,翌日にはショック状態となって死亡した.剖検では肝嚢胞被膜の破裂ならびに左胸膜からの大量の出血が認められ,出血性ショックに陥ったことが直接死因と考えられた.病理組織学的には白血病細胞が肝嚢胞被膜や多臓器へ浸潤していた点で文献的考察を踏まえて報告する.
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© 2007 一般社団法人 日本老年医学会
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