群馬保健学研究
Online ISSN : 1343-4179
ISSN-L : 1343-4179
治療期の高齢がん患者の意思決定における家族の思いに関する文献レビュー
瀬沼 麻衣子 手塚 明星塚越 徳子二渡 玉江
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 42 巻 p. 32-41

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抄録
本研究の目的は,治療期の高齢がん患者の意思決定における家族が抱える思いを文献レビューより明らかにし,看護支援を検討することである。Web版医学中央雑誌(Ver.5)を使用し,“高齢者”,“がん”,“家族”,“意思決定”をキーワードに検索し,研究目的に沿った13件を対象とした。分析は,Berelson, B. を参考に,質的帰納的に行った。結果,治療期にある高齢がん患者の家族が抱える意思決定の思いは【患者の意思を尊重しつつ家族にとっても最善の選択をしたい】【先を見通せない状況下での重要な決断に負担を感じる】【高齢な患者の告知による精神的負担を考慮したい】【できる限りの治療をして少しでも長く生きてほしい】【安心できる場所で療養生活を支えたい】の5カテゴリが生成された。高齢がん患者は,価値観や信念をもとに意思決定をしていると考えられ,患者の思いを把握するために家族内のコミュニケーション能力を高める必要がある。また,加齢に伴う予備能力の低下により先の見通しが立ちにくいことから,治療や療養による日常生活の変化がイメージでき,先の見通しが立てられるように関わることが重要である。
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© 2022 国立大学法人群馬大学
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