抄録
われわれは,allopurinol(以下Allo.と略す)の副作用発現の機序の解明を目的としてAllo.投与中に副作用の発現した痛風,高尿酸血症患者15症例に対し血清IgE,好酸球数,血中Allo.およびoxipurinol(以下Oxi.と略す)濃度,リンパ球刺激試験(lymphocyte stimulation test,以下LST),腎機能測定などを行い,副作用の認められなかった19症例と比較検討し,以下の結果を得た.1)副作用の有無と血清IgE,好酸球数との間には関係が認められなかった.2)Allo.によるLST陽性の頻度は副作用群で15例中3例(20.0%),対照群で19例中3例(15.8%)であった.Oxi.によるLSTでは副作用群で14例中3例(21.4%)であったのに対して,対照群では19例中1例(5.3%)のみであった.Oxi.によるLST陽性例は4例中3例(75.0%)が副作用群で,この3例はAllo.によるLSTも陽性で,副作用はすべて肝障害例であった.また,LSTが陰性でも11例に副作用を認めた.3)血中Oxi.濃度とCcrの間には負の相関傾向が認められ,副作用群では腎機能低下例を多く認めたが,副作用の有無と血中Allo.およびOxi.濃度との間には有意差を認めなかった.以上よりAllo.副作用発現の機序は一部の症例でAllo.およびOxi.による薬剤アレルギーへの関与がLSTにより示唆された.また一部の症例ではCcrの低下に伴うOxi .の蓄積が原因となっていた可能性が示唆されたが,すべての症例を以上の原因に求めることはできず,多彩な機序の存在が示唆された.