難溶性で結晶しやすい特徴をもつラジノクロバー・サポニンを用い,その酸加水分解によってサポゲニンを得た。このサポゲニンはすべて中性サポゲニンであった。アルミナカラムあるいは分離型TLCによって更にこれを二種のサポゲニンに分画した。このサポゲニンIとIIは,融点,元素組成,質量分析および赤外スペクトルから,既知のサポゲノールBとCに相当することが確認された。サポニン酸加水分解物のサポゲニン分画をシリル化してGLCを実施すると,保持時間15.3と31.2の二つのピークを得た。これらのピークはサポゲニンIとIIを個々にシリル化したものによって同定された。サポニン中のサポゲニン部分におけるサポゲニンIとIIの構成割合が,GLCによって定量的に測定できることが明らかにされた。