日本草地学会誌
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オーチャードグラスとアルファルファの混播に関する研究 : II.混散播と条播交互畦との比較について
佐藤 徳雄酒井 博藤原 勝見
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1980 年 26 巻 3 号 p. 280-284

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抄録

オーチャードグラスとアルファルファの混散播区と条播交互畦区を設け,播種時期の影響と苦土石灰の施用効果について検討するために圃場試験を行った。播種時期は8月中旬と9月上旬の2段階,苦土石灰の施用量はアール当たり30kgと0kgの2段階とし,2反覆で行った。結果:混散播区では播種時期と苦土石灰施用の相互作用が認められ,アルファルファの収量割合は8月中旬播きの苦土石灰施用区で高いが,条播交互畦区では畦内個体間競争の程度が混散播の場合よりも高まってアルファルファは小株化してしまうため,播種時期と苦土石灰の影響は顕著でなかった。したがって,オーチャードグラスとの混播で,アルファルファの個体の充実を図り,その収量割合を高く維持するためには,条播交互畦(条間20cm間隔,播幅5cm),よりも混散播の方がよいと結論された。更に,東北の山間地方ではオーチャードグラスの播種適期よりやや早めの8月中旬頃に,苦土石灰をアール当り30kg以上施用して散播するのが好ましいことは前報の結果と同様である。

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© 1980 著者
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