日本草地学会誌
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西南暖地におけるソルゴーの冬季立毛利用に関する研究 : 予報.立毛貯蔵したソルゴーの嗜好性について
後藤 正和森田 脩市ノ木山 浩道
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キーワード: 嗜好, ソルガム, 貯蔵
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1985 年 31 巻 1 号 p. 140-142

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抄録

冬季,関東地方以西の太平洋岸地域では,大陸性高気圧の影響で晴天の日が多く,乾燥した状態が続く。この安定した寒気と季節風を利用して,三重県内の一部の酪農地域では,ソルゴーの立毛貯蔵が試みられている。これは,ソルゴーを7月上旬-8月中旬と遅らせて作付し,晩秋以降,完熟期を過ぎた立枯れ状態のものを利用する,いわゆるフォゲージ的な利用に類するもので,梅雨期の湿害や台風による倒伏被害も少なく,また夏作物の収穫時の労力分散も図れるなど,栽培管理上の利点も多く,転換田などを活用した簡便な貯蔵飼料生産の手段として期待されている。しかし,ソルゴーは茎稈が早期に硬化しやすく,飼料品質や家畜による採食利用性にやや難があるとされている。従って,本報では,まず立毛貯蔵したソルゴーの家畜による嗜好性について,サイレージ調製したものとの比較検討を行った。

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© 1985 著者
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