2017 年 63 巻 1 号 p. 15-22
秋冬季の放牧期間延長を目的とし,草種および播種時期の選択や放牧計画策定に利用するために,晩夏から初秋に播種したエンバク,ライムギおよびイタリアンライグラスの生産量予測モデルを構築した。各草種の生長曲線の推定にあたり,初期生育を調査した圃場試験と,飼料作物奨励品種選定試験等が整理されたデータベースのデータを用い,播種日気温を共変量として使用し,その播種日気温は年平均気温と播種日の重回帰式から導出した。構築したモデルは播種後日数および播種日気温に対する実測値の全体的な傾向を概ね再現し,未知の独立データに対して安定した予測値を返した。このモデルを用いることで,任意の地域で生産量が最大となる草種や播種時期を選定でき,放牧計画の策定に活用しうる生産量が推定できる。