ガリーの発達過程を幾何学的形態の変化として把握することを目的として,本稿においてはガリーの有する幅,間隔,あるいはその数の統計的法則性とその水理学的発生条件を検討した.その結果ガリーは各々の斜面において特有な幅,あるいは特定の間隔に集中することが解った.また,これらのことからガリーの本数も,一つの斜面においてその幅に比例する傾向があることが解った.
次に,ガリーの水理学的発生条件として新たに導入したSoil Factor (ƒ1/3/Kただしƒ;表面流出率, K; 固結度)なる物理定数が対象とする斜面の侵食性を示すものとして有効であることが解った.