宝石学会(日本)講演会要旨
平成13年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
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ベリリウム·トリアルミネイトのフラックス合成—新しい宝石の可能性—
田端 英世中村 和雄川上 省二坂口 修司
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p. 6

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抄録

ベリリウム·トリアルミネイト(BeO·3Al2O3)系において、クリソベリルBeO·3Al2O3と共に、安定に存在する化合物であって、レーザー発振用結晶としての応用に関心が持たれている。この化合物の結晶を、LiMoO4-MoO3系フラックスを用いて合成した。フラックスの組成(LiMoO4/MoO3比)を変えることによって生成する結晶(ベリリウム·トリアルミネイト、コランダム、クリソベリル、その他)の種類と量が変化した。ベリリウム·トリアルミネイト結晶は斜方晶系に属し、格子定数はa=9.553Å、b=13.816Å、c=8.929Åである。熱伝導率を除く各種の物性値(比重、屈折率、熱膨張率)はクリソベリルの値と非常に類似している。マイクロビッカース法で測定したこの結晶の硬度(Hv=1740)は、同様にフラックスから合成したクリソベリル(Hv=1720)とほぼ同じ値を示すため、宝石学的に見れば、両結晶の差はほとんど認められないことになる。以上のことから推論すると、これまでクリソベリルとして分類されてきた結晶の中には、ベリリウム·トリアルミネイトの結晶が含まれている可能性がある。

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