1)宝石として利用されているリビアンガラスは、アフリカの砂漠から多く発見されている隕石テクタイトとして販売されている。本研究では、その組成や形成過程を最新の分析と試料対比から研究報告する。
2)全分析(XRF)と軽元素分析(3方法)などと電子顕微鏡分析によるその場観察などから、
a) 純粋なシリカではない。少量の元素が数種含まれている。
b)これまでに指摘されていない数元素が微量特異な組織に確認でき、その元素は海洋衝突時に混入したことを示すものと考えられる。
c) 微量元素は長石成分であるので、衝突時の高温による長石組成からのシリカ組成の生成が考えられる。
d) 軽元素が形成中にとりこまれたことが数種の分析方法で確認でき、そして組識によって含有量が異なっていることが分かった。
e) 鉄に富む粒子も含まれていることが分かった。
3)リビアンガラスの特徴的な組成を確認するために、人工衝突ガラス(広島長崎の原爆資料、米国の核実験ガラスなど)許可を得て観察して、取り込まれる軽元素の対比をした。