宝石学会(日本)講演会要旨
2019年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
会議情報

2019年度 宝石学会(日本) 一般講演要旨
TypeⅡ a ピンクダイアモンドにおけるフォトルミネッセンス ピーク 498nm および 505nm
*齊藤 宏小滝 達也上杉 初
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 8

詳細
抄録

498nm および 505nm フォトルミネッセンスピークは、高温高圧(HPHT)処理により、消失することが知られている[1]。しかし、これらのピークが、稀に HPHT 処理後の無色ダイアモンドに残存する例が報告されている[2]。

弊社で検査した HPHT 処理ピンクダイアモンドにおいて、498nm および 505nm フォトルミネッセンスピークが認められた。この HPHT 処理ピンクダイアモンドには、非常に強い NV センターがあったが、GR1 は検出されなかった。

そこで、TypeⅡ a 天然ピンクダイアモンド71石とブラウンダイアモンド 100 石のデータを調査したところ、498nm と 505nm にフォトルミネッセンスピークを有するピンクダイアモンドは 4 石、ブラウンダイアモンドは 36 石であった。

これらのピンクおよびブラウンダイアモンドのうち、前述の HPHT 処理ピンクダイアモンドの NV センターと比較すると弱いが、ブラウンダイアモンド 2 石のみで強い NV センターが検出された。

3 石のピンクダイアモンドで、非常に強い NV センターが認められたが、これらのピンクダイアモンドに 498nm と 505nm の両方にピークを示すものはなかった。上記ピンク 3 石およびブラウンダイアモンド 2 石には、GR1 が存在した。ブラウンダイアモンドの他の 64 石からは、強い NV センターは検出されなかった。

今回の調査では、498nm および 505nm ピークは、天然ピンクダイアモンドで 6%、天然ブラウンダイアモンドで 36%認められた。さらに、そのうち、強い NV センターを示すダイアモンドは、ブラウンで 2 石認められたが、ピンクでは認められなかった。

著者関連情報
© 2019 宝石学会(日本)
前の記事 次の記事
feedback
Top