日本歯科理工学会学術講演会要旨集
平成14年度秋期第40回日本歯科理工学会学術講演会
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第2日 一般講演(口頭発表)
結晶化度を制御したポリ乳酸の疑似体液との濡れ性
寺岡 文雄池野 正幸中川 正史高橋 純造
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p. 74

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抄録

ポリ乳酸は成形条件や成形後の熱処理により結晶性を変えることができる結晶性高分子である. 結晶性はポリ乳酸の分解速度や機械的性質に影響を及ぼすことは前報で報告した. また, ポリ乳酸をプラズマ処理することにより蒸留水との濡れ性が向上することも報告した. 本実験では, ポリ乳酸の細胞応答を改良することを目的として, 結晶性がポリ乳酸と疑似体液との濡れ性に及ぼす影響について検討した.
ポリ乳酸の結晶化度が高くなると表面自由エネルギーが高くなり, 高い表面自由エネルギーを有する疑似体液との付着エネルギーが向上したものと考えられる. これらのことから, ポリ乳酸の結晶化度を制御することにより種々の細胞に対応した細胞応答を制御できると思われる.

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© 2002 日本歯科理工学会
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