原発性肺癌切除例125例につき, 従来のX線写真単独と胸部CT所見を加味した術前病期stagingの診断成績をprospectiveに比較検討した.また, CT所見についてはretrospectiveに解析し, 胸部CTの有用性を検討した.CT併用により臨床病期診断率は44%から58%と向上がみられた (P<0.05).隣接臓器への浸潤に対するCTの正診率は81%であった.CTによる肺門リンパ節の検出率は低かった.縦隔リンパ節ではCTの正診率は74%であり, 組織型による差は認められなかった.リンパ節転移陽性とするCT上のリンパ節の大きさは, 1×1cm以上とするのが組織型を問わず妥当と考えられた.