日本ハンセン病学会雑誌
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原著
全国ハンセン病療養所における入所者の認知症の実態
河口 朝子渡部 京子吉村 タチ子伊達 加代子山下 清美
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2014 年 83 巻 3 号 p. 117-124

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抄録

 本研究は、国立ハンセン療養所13施設における患者 (入所者) の認知症の状態と医療および看護体制や施設設備の状況を把握することを目的とした。対象者を2008年12月全国ハンセン病療養所13施設の病棟・不自由者棟の患者 (入所者) 1,733名とし、その認知機能の状態 (N式老年者用精神状態評価尺度 : NMスケール)、認知症の行動・心理症状 (behavioral and psychological symptoms of dementia : BPSD) の発生頻度、医療看護体制と施設設備、看護教育状況などを看護師に記載を求め調査した。その結果、認知症と診断されているものは、288名 (16.6%) であった。しかし全対象者のNMスケールは軽度認知症から重度認知症が47.5%を占め、境界域を含めると63.5%に認知機能障害がみられた。認知症専門医以外の医師による診療は30.8% (4施設) であり、看護師で認知症専門の有資格者はいなかった。多くの後期高齢者を有するハンセン療養所において、認知症専門医の配置や専門医療体制の整備、看護師の専門的な人材育成の必要性が示唆された。

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© 2014 日本ハンセン病学会
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