高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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原著
Moss Attention Rating Scale 日本語版の信頼性と妥当性の検討
澤村 大輔生駒 一憲小川 圭太川戸 崇敬後藤 貴浩井上 馨戸島 雅彦境 信哉
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2012 年 32 巻 3 号 p. 533-541

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抄録
頭部外傷後注意障害患者の行動観察評価スケールであるMoss Attention Rating Scale (以下, MARS) の日本語版を作成し, その信頼性と妥当性を検討した。対象は頭部外傷後注意障害患者 32 例である。対象者の担当理学療法士, 作業療法士, 言語聴覚士, 臨床心理士, 看護師, 介護福祉士が MARS を施行した。信頼性については MARS 総合得点, 因子得点における評価者内信頼性, 評価者間信頼性を検討し, 妥当性については神経心理学的検査を用い, 基準関連妥当性, 構成概念妥当性を検討した。結果, MARS 総合得点では高い評価者内, 評価者間信頼性 (ICC>0.80) が得られ, 因子得点においても中等度以上の信頼性係数 ICC>0.40 が得られた。また十分な基準関連妥当性, 構成概念妥当性が確認できた。以上より MARS は多職種で使用でき, 注意障害の検出に優れた評価スケールであることが示唆された。
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© 2012 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
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