2020 年 40 巻 2 号 p. 199-203
Hugo Liepmann (ヒューゴ・リープマン) は, 1900 年から 1920 年までに発表した論文で, 指示されたことは理解できるのに, その通りにできない症例や, 左手では正確にできても右手では誤る症例を紹介し, 失語や失認と独立した症候として失行を位置づけた。そして, 失行における左大脳半球優位性と脳梁の機能を最初に主張した。ここでは, 失行評価前の検査, 失行の検査, そして, Liepmann の肢節運動失行と観念運動性失行, 観念性失行についてレビューする。