抄録
現在の幼稚園では年度の変わり目や,月の変わり目の仕事として保育室内の「壁面構成」を新しくしている.しかし,日本における幼稚園設立期は保育室の壁をどのように使用していたか,現在作られているような「壁面構成」がいつ頃から作られるようになったのか等壁面構成について明らかになっていないことが多い.よって本研究では明治20年に設立され現在までの日誌や資料を保存している大分県のK幼稚園の資料をもとに壁面構成の変遷を明示していくことを目的とした.対象としたK幼稚園からの資料もとに分析を進めると,子どもの作品の扱われ方や,保育室の壁に掲示されているものの内容の変化が見てとれた.そしてその期,その期によって保育者が大事にしようとしている工夫や保育観が見て取れた.