2017 年 2017 巻 27 号 p. 150-155
近年発達障害だけでなく,多くの精神疾患が認識され始めている.特別支援が必要な生徒への療育には専門家と保護者の連携が必要となり,就労を目指す生徒には適切なキャリア教育が必要である.しかし,保護者と教員の意見の不一致や支援体制が不十分である等の課題は多い.一方,生徒の自立を目指す特別支援教育は通常教育にも通じるものがあり,職業を意識した先駆的なキャリア教育を目指す研究が行われてきている.これは,特別支援が必要な生徒の療育環境としての通常教育の可能性が示されていると考えられる.