2017 年 2017 巻 27 号 p. 47-56
犬の主たる飼育者とペットの非飼育者を対象に,犬の飼育と健康関連 QOL の3 側面(身体的,精神的,社会/役割的)の健康状態との関係を明らかにすることを目的とした.成人を対象としてインターネットにより,健康関連 quality of life (QOL)(MOS 36-Item Short-Form Health Survey : SF36)と生活習慣(運動習慣,食習慣,飲酒,喫煙),学歴などの調査を行った.加えて,犬の主たる飼育者には,犬の飼育に関する質問の調査を行った.その結果,犬の主たる飼育者は,ペットの非飼育者に比べて,健康関連QOL のうち身体的及び役割/社会的な健康関連QOL が有意に高く,その背景として犬との散歩による身体活動量が多いことが関係しているものと推察された.