人間生活文化研究
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Present status of school facilities and its prospects in future in the Republic of the Union of Myanmar
Muta Hiromitsu
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2020 年 2020 巻 30 号 p. 169-193

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抄録

 幼児児童生数規模から基礎教育学校の分布を見ると,半数以上は100名以下の学校で、極端に小さな学校が多い.しかし,学校規模が小さければ,図書室,コンピュータ室,実験室,LLなどの特別室はおろか,校長室,教員室の捻出もままならない.学校規模の小ささが校舎の効果的,効率的運用を阻んでいる.

 回帰分析の結果からも,TEOに近いアクセスの良い学校や古い学校は特別室の存在割合も高い.以前の分析でこれらの学校では教員の数や質が高い事を示したが,施設面からも教育条件が恵まれている.このように,教育条件が学校によって異なっているのは,教育の機会均等を考える上で問題である.

 学制改革によって小学校課程と高校課程でそれぞれ1学年増える.このため,新たな教室が必要になる.新たな学年の人数が少なくとも,1ユニットの校舎を増設するとなると,現在の全学校の校舎を最大24.06%増しにしなければならない.増加人数が少なければ,新しいスペースを用意せず,その他は必要最小限の施設を用意するにしても,13.83%の増加が必要である.これを新学制が完成する2028年までに完成することは費用的にはもちろんのこと,工期,学校数の多さを考えれば不可能に近い.優先順位を決めて,校舎増設を着実に施工するとしても,多くの学校で,一時的に2部制を新たに実施せざるを得ない.他方,大幅な校舎増設を機会に,効率的効果的な学校配置計画を考える好機とも考えられる.

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© 2018 大妻女子大学人間生活文化研究所
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