治安や犯罪に対する人々の態度の調査分析は,未だその知見が蓄積途上にある.そこで本稿では,2019年度における大妻女子大学人間関係学部社会学専攻の2年次科目「社会調査及び演習」において行われた「東京のライフスタイルと社会意識に関する調査」に設けられた犯罪および犯罪報道に関する調査項目の分析結果を報告する.単純集計レベルにおいて興味深い点は,治安・犯罪情報の入手においてかつて圧倒的であったテレビ・ラジオと新聞の牙城が崩れ,インターネットが急激に台頭していることである.クロス集計および重回帰分析において興味深い点は,子どもの有無がマスメディアの犯罪報道に対する評価に一貫した効果を及ぼし,情報入手に利用するメディアにしたがってマスメディア報道の正当化あるいは相対化する傾向がみられるということであった.