2020 年 2020 巻 30 号 p. 798-801
Reasonの提唱する安全文化とは,4つの重要な構成要素,すなわち,報告する文化,正義の文化,柔軟な文化,学習する文化が作用し合い,形成されるものである.ただし,「学習する文化」の概念についての説明が曖昧なままとなっているため,組織研究領域における「学習する組織」や「組織学習」との概念の差別化がみられない.そして,その曖昧さ故に,その後の研究者らの解釈の迷走を生み出し,「理論」と「現場」実践との間の隔たりにも繋がっている.そこで,以上のような問題意識に基づいて,安全文化における「学習する文化」の概念を具体化することを試みた.