人文地理学会大会 研究発表要旨
2005年 人文地理学会大会 研究発表要旨
セッションID: 312
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携帯電話における位置情報と地域情報
*荒井 良雄
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抄録
 携帯電話を使って地域情報を提供しようとする際には、利用者の現在位置を自動的に取得して、その周辺についての情報を提供することができれば、情報提供者にとっても利用者にとっても、効率よい情報提供/探索ができるようになる。 携帯電話の位置情報サービスは、日本では、1997年以降、PHSサービスの基地局情報を利用した方式で始められ、携帯電話から位置情報をサーバーに送信し、子供や高齢者の居場所の確認や緊急時の位置通報、あるいは営業車両の位置追跡などの用途に用いられ始めた。通常の携帯電話では基地局のカバー区域が広いため、位置情報の精度に限界があり上記のような用途には使いにくいが、携帯インターネットによる地域情報の提供にはそれほどの精度が要求されないので、2000年頃から各携帯電話会社が地域情報サイト向けの位置情報サービスを開始している。その代表的な例が最大手であるNTTドコモのiエリア・サービスである。2001年以降はGPS機能をもった携帯電話が開発され、きわめて精度の高い位置情報が利用できるようになり、それを利用して、飲食店や店舗の細かな案内、あるいは歩行者用のナビゲーション・サービスなど新しい地域情報サービスも始まっている。 本報告では、携帯電話の各種位置情報サービスを概観し、さらに、それらを利用した地域情報サービスの現状と可能性を考えたい。
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© 2005 人文地理学会
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